3. シクラメンとは?
シクラメンはサクラソウ科シクラメン属の多年草植物です。別名「冬の鉢花の女王」とも呼ばれ、冬の季節を代表する人気の高い植物です。シクラメンは、赤色やピンク色を初めとして様々なカラーや品種が存在します。和名では「篝火花(カガリビバナ)」「豚の饅頭(ブタノマンジュウ)」という名称です。
シクラメンは、シリアからギリシア付近の地中海地方が原産の花です。冬の鉢花の女王とも呼ばれ冬を代表する植物ですが、本来は早春に咲く花です。
3.1 シクラメンの花名の由来
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シクラメンの花名の由来は、ギリシア語で「回転する/丸い/円」などを意味する「cycle」が語源とされています。「シクラメンの花(蕾)が螺旋状のため」「球根の形状が丸いから」など諸説あります。
篝火花の由来は、シクラメンの花の形が反り返って咲く姿が、篝火(炎)のように見える事から名付けられました。
豚の饅頭の由来は、シクラメンはヨーロッパ語で「Sow Bread(豚のパン)」と呼ばれています。ブタがシクラメンの球根を食べてしまう事から名付けらました。これを日本語訳の際に「豚の饅頭」となりました。
3.2 シクラメンの特徴
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シクラメンは赤色やピンク色を初めとして、白色や黄色、紫色などの様々なカラーがあります。また、品種改良も盛んに行われており、八重咲きや花弁にウェーブが入るロココ咲きなど、毎年のように新品種が登場しています。
シクラメンは、株や花のサイズによって「大輪系」「中輪系」「小輪系(ミニシクラメン)」に分類されます。他にも「ガーデンシクラメン」があり、こちらは比較的低温に強く地植えとしても楽しめるシクラメンです。
4. シクラメンの花言葉と由来
シクラメン全体の花言葉は「遠慮」「気後れ」「内気」「はにかみ」です。これらが花言葉になった背景には、紀元前に栄えたイスラエル王国の「ソロモン王」の逸話が関係しています。
4.1 ソロモン王とシクラメンの逸話
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イスラエル王国のソロモン王は、花や植物をとても好む人物でした。ある時、王冠に植物のデザインを取り入れたいと考えたソロモン王は、様々な花や植物と交渉をしました。しかし、良い返事が返ってきません。そんな中、王冠のデザインになる事を唯一承諾してくれたのがシクラメンでした。
ソロモン王はシクラメンへ感謝を示すと、それまで上を向いていたシクラメンの花びらが、恥ずかしさから下を向いて俯いてしまいました。この逸話から、シクラメンの奥ゆかしさが花言葉の由来になったとされています。
4.2 カラー別 シクラメンの花言葉
シクラメンはカラーによって異なる花言葉を持っています。
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赤色の花言葉は「嫉妬」
赤色のシクラメンの花言葉が「嫉妬」になった理由は、反り返った花姿が炎のように見えるため、心の底から燃え上がる嫉妬心をイメージしたものとされています。
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ピンク色の花言葉は「憧れ」「内気」「はにかみ」
シクラメンの基本カラーはピンク色とされているため、シクラメン全体の花言葉を持っています。ピンク色のシクラメンは、相手を問わず贈っていただけます。
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白色の花言葉は「清純」
白色は一般的に「爽やか/明るい/透明感」などのイメージがあります。穢れのない白色のシクラメンは珍しさもありますね。
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紫色の花言葉は「想いが響きあう」「絆」
紫色のシクラメンは、近年見かける機会が増えています。紫色は様々な色と調和し互いの良さを引き立てるため、このような花言葉になりました。
5. シクラメンの育て方
育成における適温や日当たり、水やりの頻度など、シクラメンを育てる上での注意点をご紹介します。
5.1 シクラメンの育成に適した温度
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シクラメンは冬を代表する植物で比較的低温に耐性がありますが、本来は早春に咲く花です。シクラメンの育成に適した気温は15〜20℃位です。1日3時間以上は日光に当てるように心がけましょう。最低気温8〜12℃以上を保ち、室内で育てる事が好ましいです。
5.2 シクラメンの置き場所
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シクラメンは涼しい温度を好み、高温多湿を嫌います。明るくて風通しが良く、日当たりの良い場所に置きましょう。太陽が出ている時間帯には日当たりの良い場所へ置いたり、半日陰でも風通しの良い場所に置きましょう。玄関や窓辺などの気温が低下する場所、夜間に冷気が届く場所は避けましょう。また、暖房器具の温風が直接当たらない場所に置きましょう。
5.3 シクラメンの水やりの頻度
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シクラメンの水やりは、土が乾いている場合や葉にハリがない場合に、鉢底から水が流れ出る程度にたくさんあげるのが基本です。
水やりは基本的に午前中に行いましょう。夕方以降の水やりは、夜間に急激に気温が低下した場合、凍結の原因になる場合があるため避けましょう。
5.4 シクラメンに最適な用土や肥料
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シクラメンの栽培には、水捌けが良く水持ちの良い土が最適です。基本的には市販の園芸用の培養土で問題ありません。単用土を用いて作る場合には、赤玉土(小〜中粒)と腐葉土を7:3の割合で混ぜて使いましょう。
生育状況に応じて必要な養分を追加で与える行為を「追肥」といいます。基本的には、シクラメンが休眠していない5月〜9月以外に与えます。9月から5月上旬までは1週間に1回程度、液体肥料を与えましょう。月に2回程度、1000倍に薄めた液体肥料を与えるのがオススメです。固形肥料の場合は、1ヶ月に一度、新しいものに交換しましょう。肥料を与え過ぎると、根が肥料焼けを起こす場合があるため注意が必要です。
6. お見舞いや新築祝いの花ギフトには適しません
シクラメンはお見舞いの花ギフトには適していません。これはシクラメンの「シ=死」「ク=苦」の語呂合わせがとても縁起が悪いためです。また、お見舞いには鉢植えの花ギフトも適していません。これは鉢植えの植物が土に根を下ろす様子から、「根付く=寝付く」という縁起の悪い言葉をイメージさせるためです。
シクラメンは新築祝いの花ギフトにも適していません。これはシクラメンの和名である「篝火花(カガリビバナ)」の名称からです。篝火という名称は、シクラメンの花の形が反り返って咲く姿が炎のように見える事から名付けられています。家が燃える事をイメージさせてしまうため、新築祝いの花ギフトにシクラメンは避けましょう。
シクラメンの育て方
最適な温度や水やりの頻度など
シクラメンは「冬の鉢花の女王」とも呼ばれ、冬の季節を代表する人気の高い植物です。シクラメンは冬を代表する植物で比較的低温に耐性がありますが、本来は早春に咲く花です。ここでは、シクラメンの育成に適した温度や日当たり、水やりの頻度など、育て方をご紹介します。
他にもありますシクラメンの鉢植え 花ギフト・プレゼント